【箱根駅伝2020振り返り】〜東海大学〜

こんばんは。箱根駅伝に出場したチームの結果を振り返るシリーズとして、今回は総合2位の東海大学を振り返っていきます。

 

前回大会で悲願の箱根初優勝、黄金世代と呼ばれた世代がついに最終学年となった今季、箱根駅伝連覇、大学駅伝3冠を目標に掲げました。出雲駅伝では4位でしたが、全日本大学駅伝では3年生の活躍により16年ぶりの優勝を成し遂げました。箱根駅伝前にキャプテン館澤亨次が復帰、黄金世代の集大成としてチーム一丸となって連覇に挑みました。

 

結果

総合:2位 10:48:25 大会新

往路:4位 5:24:38 往路新

復路:優勝 5:23:47 復路新

 

4位 1区 鬼塚翔太 4年 1:01:23 区間4位

3位 2区 塩澤稀夕 3年 1:07:13 区間7位

5位 3区 西川雄一朗 4年 1:02:20 区間6位

4位 4区 名取燎太 3年 1:01:37 区間2位

4位 5区 西田壮志 3年 1:12:04 区間7位

3位 6区 館澤亨次 4年    57:17 区間賞 (区間新)

2位 7区 松崎咲人 1年 1:03:03 区間3位

2位 8区 小松陽平 4年 1:04:24 区間

2位 9区 松尾淳之介 4年 1:09:55 区間8位

2位 10区 郡司陽大 4年 1:09:08 区間3位

 

1区の鬼塚翔太が12秒差の4位で流れを作ると2区の塩澤稀夕が区間7位の走りで各校のエース達と互角に渡り合い、2区終了時点ではトップと僅か3秒差に留めます。

しかし3区、4区でいずれも素晴らしい走りを見せた青山学院大学に差を開けられ、5区でも西田壮志が痛み止めの副作用から来る腹痛に襲われ、往路優勝を成し遂げた青山学院大学と3分22秒差の4位で往路を終えました。

令和初の大逆転を狙った復路、6区でキャプテンの館澤亨次が漢気溢れる走り従来の区間記録を40秒更新する大爆走を見せ青山学院との差を1分1秒縮めると7区でルーキー松崎咲人が区間3位の好走で前を行く國學院大學を逆転、トップとの差を20秒縮めます。この時点でトップとは2分1秒差、逆転優勝の現実味が帯びてきました。

続く8区、区間記録保持者の小松陽平は結果として区間賞を獲得したものの青山学院の岩見秀哉が区間2位の好走でその差は1秒しか縮まらず、9区の松尾淳之介は区間8位だったものの青山学院の神林勇太が区間記録に12秒と迫るタイムで区間賞の走りを見せ、9区終了時点ではトップ青山学院とは3分42秒差。逆転優勝は厳しいものになりました。

それでも10区、郡司陽大が逆転優勝は難しくともまだ見えていた復路優勝に向けて力走。区間3位の走りで総合2位でフィニッシュ、逆転優勝はならずとも意地の復路優勝は獲得しました。

私的MVP

♢館澤亨次 4年 6区区間 (区間新)

往路が終わった時点で青山学院大と3分以上の差、逆転優勝を狙った中で復路のトップバッター、6区を任されたのはキャプテンの館澤亨次でした。逆転優勝を狙うにはキャプテンの所で詰めておきたかった所、館澤は区間記録を大幅に更新する走りを見せ、青山学院大との差を1分縮める大爆走を見せ、復路優勝の大きな原動力になりました。

感想

区間通して大きなミスは無かったものの、爆発力の面で青山学院大と比べると欠けていたのかなと思います。青山学院大の原監督は「覚悟を見せる」と言ったように捨て身で挑んできたのに対し、東海大学は「ミスなく繋ごう」が合言葉でした。今回に限ると東海大学青山学院大に対し受け身になってしまったことが敗因の一つでもあるように見えます。

それでも、往路で大差が付いても逆転優勝の可能性を信じ続け、復路優勝を果たし、青山学院大完全優勝を阻止し、復路の連勝記録を5で止めたことは間違いなく今後に繋がります。

また、5、6年前といった黄金世代が入学する少し前の東海大学は予選会を通って箱根駅伝に出場していました。そんな中で総合2位、2位でも悔しいと思えるチームになれたことは私はひとつの収穫だったのではないかなと思います。

来季に向けて

ついに黄金世代が卒業、チームを支えてきた骨太な4年生がごそっと抜けます。塩澤、西田、名取といった往路の主要区間を担った3年生トリオがチームの中心選手になります。再びチャレンジャーとして挑む来年の箱根駅伝、王座奪還に向けて新たなチームを作っていくと思われます。

 

今回はここまでにします。次回も箱根駅伝の振り返りを行なっていきますので、どうぞ宜しくお願いします🤲